プロローグ【誰でも一度はピンホール】

茹だる暑さに玄関を一歩出ただけで引き返してしまう、こりゃいかん撮影意欲が完璧に萎えている、しかし寄る年並、暑さには勝てん!仕方が無いので冷房装置をガンガンに効かせた部屋内でジャンクの解体にいそしむ事と相成った。

うず高く積まれた、いつ使うんだか使わないんだか解らないネジやミラーを眺めながら僕はふと思い立った、「お母さ〜ん待針ちょうらい!」そう以前からず〜っと気には成ってたんだがね。



AIR HALUNON f=1:100/45

思い立ったが百年目【でけたぜ一号機】

無名M42レンズマウント部(ボディーキャップとかTマウントアダプターでも良かったな)・黒いビデオカセットの箱(ボール紙でも有りだったが目の前にあった)・ワッシャー2個・クッキングホイル・マジックインク黒・即乾ボンド・待針・つや消し黒ラッカー・筆・これだけででけた、所要時間2時間弱、珍しくいたって簡単。


穴で写す!【大気温忘却】

こうなりゃちっとも暑く無いから不思議、早速フィルムの入っていたチノンに括り付けてお散歩と相成りました。ノギスで針を測ったら0.4ミリだった、穴を丸くする為クルクルっと、こじったからして0.45ミリと決めつけて、f値100と相成りました。フィルム面と穴の距離は45ミリ、なんと切りの良い数字でしょう。露光時間は自作換算表たよりに、f8でss125の場合で1秒強と相成りました。ファインダーを覗けば、かすかに見えます写せます。バシャリ!バシャリ!

「おおっ写っとるやないの!」 

しかし【飽き足らなくなるのが人間の性】

ひとしきりの感動のすぐ後なのに

「こんな描写じゃ甘過ぎる」

は無いだろうに?しかし強欲穴を制すの精神でアルミホイルを張り替えて、待針の先きっぽでチョチョイと0.2ミリのバージョンアップ版をこさえてしまうのでありました。



誕生【AIR HALUNON-2 f=1:225/45】

しかしこうなると他人に見せたく成るな〜自慢したいな〜っと。

「明日ピンホール写真撮りに行くけどMacさん付き合は無い?」
「うん良いよ…」
気軽な返事に一抹の不安


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